学校等におけるてんかん発作が起きた場合の
「スピジア®点鼻液」の投与に関する事務連絡発出を受け
学校関係者向けウェブサイトを開設
このたび、内閣府、文部科学省、厚生労働省から発出された2026年4月16日付の事務連絡「学校等におけるてんかん発作時のジアゼパム点鼻液(スピジア®)の投与について」(以下「本事務連絡」)により、学校等におけるてんかん発作時に、教職員等が当社の経鼻投与型抗けいれん剤「スピジア®点鼻液5mg、同7.5mg、同 10mg」(一般名:ジアゼパム、以下「スピジア」)の投与を行うことに関する指針が示されました。
本事務連絡の発出を受け、ヴィアトリス製薬合同会社(本社:東京都港区、社長:ソナ・キム)は、スピジアについて患者さんのご家族から相談を受けた学校・保育所等の関係者が本剤の使い方などを理解・確認する際の一助となるべく、学校関係者向けにウェブサイトを開設し、情報提供を行うこととなりましたので、お知らせいたします。本サイトを通じて、適切な使用方法に関するガイダンス、投与上の留意点、および日々の管理を支援する実用的で分かりやすい情報を提供してまいります。
https://spydia.jp/educators/
本事務連絡は、学校、放課後児童健全育成事業、放課後子供教室等において児童生徒等がてんかんの発作を起こした場合に、当該児童生徒等に代わって教職員等がスピジア点鼻液(スピジア®)の投与を行うことについて、文部科学省等から厚生労働省医政局医事課に対して行った照会に対する回答(厚生労働省医政局事務課長通知 医政医発0415第1号 令和8年4月15日)に基づいています。
■文部科学省等からの照会事項(原文のとおり)
学校、保育所、認定こども園、家庭的保育事業等、放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、児童育成支援拠点事業、放課後子供教室、認可外保育施設、児童自立生活援助事業、児童発達支援、放課後等デイサービス等(以下「学校等」という。)に在籍又は利用する幼児、児童、生徒、学生(以下「児童等」という。)がてんかん発作を起こし、生命が危険な状態等である場合に、現場に居合わせた教職員を含む職員又はスタッフ(以下「教職員等」という。)が、ジアゼパム点鼻液(「スピジア®」)を自ら投与できない本人に代わって投与する場合が想定されるが、当該行為は緊急やむを得ない措置として行われるものであり、次の4つの条件を満たす場合には、医師法(昭和23年法律第201号)第17条違反とはならないと解してよいか。
① 当該児童等及びその保護者が、事前に医師から、次の点に関して書面で指示を受けていること。
- 学校等においてやむを得ずジアゼパム点鼻液を使用する必要性が認められる児童等であること
- ジアゼパム点鼻液を使用する際の留意事項
③ 当該児童等を担当する教職員等が、次の点に留意してジアゼパム点鼻液を使用すること。
- 当該児童等がやむを得ずジアゼパム点鼻液を使用することが認められる児童等本人であることを改めて確認すること
- ジアゼパム点鼻液を使用する際の留意事項に関する書面の記載事項を遵守すること
■上記照会への厚生労働省医政局医事課からの回答(原文のとおり)
貴見のとおり。
なお、一連の行為の実施に当たっては、児童等のプライバシーの保護に十分配慮がなされるよう強くお願いする。
本通知を受け、難治てんかんのドラベ症候群患者家族会代表の黒岩ルビーさんは下記の通りコメントされました。
「このたび、保育・教育現場において保育士や教職員の方々が緊急時にスピジア点鼻液を使用できるという事務連絡が発出されたことを、ドラベ症候群をはじめとする難治てんかんの子どもを育てる家族として心から歓迎いたします。
ドラベ症候群を含む難治てんかんの発作は突然で、時に生命に関わる危険を伴います。保育園や幼稚園、学校等の現場で発作が起きた際、“すぐに必要な対応ができる環境が整うこと”は、子どもたちが安心して日常を送り、家族の心配を少しでも軽減するための大きな一歩です。今回の決定は、子どもたちの安全と(学校)現場の職員の負担軽減の両方に寄与するものであり、日頃からてんかんを抱える子ども(または園児)、児童生徒、ならびにその家族への理解と対応に向き合ってくださっている保育士・教職員の皆さまにも深く感謝申し上げます。また、この仕組みづくりに尽力くださった関係者の皆さまにも敬意を表します。
私たち家族会は、子どもたちがどこにいても適切な治療と支援を受けられる社会を目指し、活動してまいります。」
ヴィアトリス製薬は、てんかんを抱える児童生徒、関係者の方々が安心して学校生活を送ることができる環境を整えるために、必要な情報を届けるよう取り組んでまいります。そして、「世界中の誰もが人生のあらゆるステージで、より健康に生きられるよう貢献します」というミッションの実現に向け、医療と地域社会をつなぐ支援をこれからも継続してまいります。
製品概要
| 販売名 | スピジア点鼻液 5 mg、7.5 mg、10 mg |
|---|---|
| 一般名 | ジアゼパム |
| 効能又は効果 | てんかん重積状態 |
| 用法及び用量 | 通常、成人及び 2 歳以上の小児にはジアゼパムとして、患者の年齢及び体重を考慮し、5~20 mg を 1 回鼻腔内に投与する。効果不十分な場合には 4 時間以上あけて 2 回目の投与ができる。ただし、6 歳未満の小児の 1 回量は 15 mg を超えないこと。 |
| 製造販売元 | アキュリスファーマ株式会社 |
| 販売提携 | ヴィアトリス製薬合同会社 |
製品画像
【てんかんについて】
てんかんの原因、症状、重症度は患者さん個々人によって大きく異なり、同様にてんかん発作も患者さんごとに多様な性質をもっています。その中でも、1日に何度も繰り返される発作や一定時間が経過しても停止しない発作(てんかん重積状態)を抱える患者さんにおいては、脳へのダメージ、生命予後への影響が懸念され、速やかな治療介入が必要とされます1。しかしながら、現状、院外での発作対応は救急車で医療機関に搬送し、医療関係者による投薬治療を受けることが中心で、発作開始から医療機関に救急搬送されるまで20~40分を要することから、時間の障壁があります2。 患者さんとそのご家族、医師を対象とした海外の大規模調査では、繰り返すてんかん発作が患者さんご本人はもとより、ご家族における精神的、社会的、経済的な負担についても報告されています3。
てんかんは、脳の神経細胞の過剰な電気的興奮に伴って、意識障害やけいれんなどの症状(てんかん発作)を引き起こす慢性的な脳の病気です。日本では約60万〜100万人、1,000人に5〜8人がてんかんに罹患していると言われています。医療の進歩により、多くのてんかん患者さんは適切な診断や抗てんかん薬などによる治療を受けることでてんかん発作を抑えることができ、通常の社会生活を送っていますが、約3割の患者さんやそのご家族・介護者は繰り返す発作に対応することが求められています3,4。
【スピジア®(Spydia®)(一般名:ジアゼパム)について】
てんかん重積状態の治療薬として、スピジア®点鼻液5 mg、7.5 mg、および10 mgについて2025年6月に日本で製造販売承認を取得しました 。これは、てんかん重積状態、またはてんかん重積状態に進行する可能性のある発作の治療薬として、成人および2歳以上の小児を対象に日本で初めて承認された経鼻投与型抗けいれん薬です 。また、成人においては医療機関外で使用可能なレスキュー薬として初めて承認された薬剤でもあります 。
本剤は米国Neurelis社が開発し、ヴィアトリス・グループでは日本およびアジア太平洋地域(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、韓国、タイ、ベトナムを含む)の一部の市場における独占的な開発および商業化の権利を取得しています 。
2020年、FDAはジアゼパム点鼻液を商品名Valtoco®として、「6歳以上のてんかん患者における通常の発作パターンとは異なる間欠性の定型的な発作頻発エピソードの急性期治療」として承認しました 。2025年4月には、FDAはこの適応を2歳以上の患者に拡大しました 。
ジアゼパムは、てんかん発作の治療薬として、主に注射剤の形で約60年にわたり日本で使用されてきました。
【ヴィアトリスについて】
ヴィアトリスは、世界中の誰もが人生のあらゆるステージで、より健康に生きられるよう貢献することをミッションとするグローバル・ヘルスケア企業です。私たちは、独創性と確固たる決意をもって果断に取り組むことで、世界中の患者さんのニーズに応えています。新薬の開発、必要とされる医薬品の安定供給の確保、大胆なイノベーションの追求など、あらゆる場面において、大規模かつ持続可能で効果的な解決策を提供しています。当社は、ジェネリック医薬品、実績のあるブランド医薬品、そしてアンメットメディカルニーズが顕著な領域における革新的な医薬品まで、幅広く機動的なポートフォリオを通じて、社会にインパクトを与えることを目的として設立されました。ヴィアトリスは米国に本社を置き、ペンシルベニア州ピッツバーグ、中国上海、インドのハイデラバードにグローバルセンターを有しています。viatris.comおよびinvestor.viatris.com、X(旧:Twitter)、LinkedIn、Instagram、YouTubeをご覧ください。
日本においては、ヴィアトリス製薬合同会社、ヴィアトリス・ヘルスケア合同会社、アキュリスファーマ株式会社の3法人が、ヴィアトリス・ジャパングループとして事業を展開しています。
<注意事項>
本リリースに記載されている製品に関する情報は当社の情報開示を目的としており、当該製品の宣伝・広告を目的とするものではありません。
参考文献
- 日本小児神経学会:小児てんかん重積状態・けいれん重積状態治療ガイドライン2023 p.2-22, 診断と治療社, 2023
- Okazaki S, Nakagawa E, et al. Emergency management of pediatric epileptic seizures in non-hospital settings in Japan. Epilepsy Behav 2024;158:109914.
- Penovich PE, Buelow J, Steinberg K, et al. Burden of seizure clusters on patients with epilepsy and caregivers survey of patient, caregiver, and clinician perspectives. Neurologist. 2017 22:207–214.
- 大槻泰介:てんかんの有病率等に関する疫学研究及び診療実態の分析と治療体制の整備に関する研究, 2013 https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/22749 (20254年129月32日アクセス)
